菜香亭と今八幡宮:長州の旅・山口市編④
瑠璃光寺の後は、まだ日没まで余裕があったので、付近の名所を散歩してみました。
桜の名所の一の坂川をわたると萩往還に出ます。
萩往還は萩と防府を結ぶ江戸時代の街道です。
(出所)山口観光コンベンション協会
国道9号線をわたったところに、山口市の施設である菜香亭があります。
菜香亭の建物は長州藩(萩藩)の膳部職であった齊藤幸兵衛が1877年(明治10年)に開いた料亭「祇園菜香亭」です。菜香亭の名前を付けたのは井上馨ですが、伊藤博文、木戸孝允、山県有朋、田中義一らの明治の元勲や、岸伸介、佐藤栄作などの昭和の首相経験者らがひいきにしたとされ、山口市における迎賓館的な存在でした。
祇園菜香亭はもとはこの地に隣接する八坂神社の境内にありましたが、5代目店主が高齢になったため、1996年(平成8年)に閉店しました。その後保存を求める市民運動が起こり、2004年(平成16年)にこの地に復元・移転されました。現在では、常連客にちなむ品々を常設展示しているほか、会議室やギャラリーなどにも活用されています。
幕末には、13代藩主の毛利敬親が居所を萩から山口に移し、藩士たちが明治維新で活躍したことから、「明治維新策源地」とされています。敷地内には、この碑があります。
この地には第13代藩主の毛利敬親の隠居所として建てられ、明治天皇の宿泊所としても使われた建物があったそうです。
また近くには、この地の総鎮守である今八幡宮(社格は県社)があります。創建年代は不明ですが、鎌倉時代の弘安年間(1278-1287年)に大内弘成の娘に「今八幡殿」という名があることから、それ以前の創建とみられています。
本殿、拝殿、楼門ともに室町時代中期(15世紀末)の建立とみられており。国の重要文化財に指定されています。
裏側から入ると、本殿の後ろに出ます。
次回は3月29日の投稿を予定しています。
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