ヤマサ醤油本社工場を見学:銚子の旅⑦最終回
銚子の旅の最後は、地場産業の醤油工場の見学です。仲ノ町駅すぐのヤマサ醤油さんが無料で工場見学を受け入れています(要事前予約)。銚子にはヤマサ醤油(シェア約12%、業界2位)のほかにヒゲタ醤油(シェア約4%、業界4位)がありますが、こちらは現在工場見学を休止しています。
銚子は、親潮(寒流)と黒潮(暖流)がぶつかる温暖な気候から、酵母菌の発酵に適した気候といわれています。また、古くは小麦や大豆の主産地であった北関東に近かったこと(現在でも小麦や大豆は北米からの輸入が多く、鹿島港は北米航路を使うと最短でアクセスできます)や、利根川や江戸川の水運を使い大消費地であった江戸に出荷できたことから、醤油産業が発展してきました。
工場内にある「しょうゆ味わい体験館」では昔の醤油づくりに関する展示が行われているほか、様々な種類の醤油のテイスティングができます。また、カフェでは醤油を使ったソフトクリームなども販売しています。
ポンプ式消防車
醤油を使ったソフトクリーム。意外にも味わい深く、悪くありません。
ミニサイズをいただきました。
また、売店ではヤマサ製品やオリジナルグッズの購入ができます。
入口には銚子電鉄でも使われていた日本最小のディーゼル機関車(ヤマサ醤油が所有していたもの)も展示されています。
銚子電鉄の各駅には、ヤマサ醤油とヒゲタ醤油のロゴの入ったベンチが置かれています。ちなみに、両社ともロゴに「上」の文字が入っていますが、これは「特上醤油」を意味します。幕末の1864年(元治元年)に、江戸幕府はインフレ対策として物価の一律4割引き下げを命じましたが、例外として価格据え置きを許されたのが「特上醤油」と認められた7銘柄(銚子の4銘柄と野田の3銘柄)でした。
残念ながら、工場内部は撮影禁止でしたので、ご紹介できませんが、以前他社の工場を見学したこともあり、他社との若干の違いも感じることができました。
お土産に「丸大豆しょうゆ」をいただきました。興味深かったのは「丸大豆」醤油よりも、食用油を搾油した後に残った脱脂大豆を原料に使った醤油が必ずしも劣るとは限らないというご見解でした。実際に、丸大豆醤油は脱脂大豆を使った醤油よりも高価ですが、大豆の脂肪分は醤油醸造には必要ではなく、熟成前に脂肪分を取り除くことでコストが高くなってしまうためのようです(同様に減塩醤油も塩分を熟成前に抜くことで追加コストがかかっています)。むしろ、脱脂大豆を使用した方が味わいが深いので、醤油にうるさい銚子の方はこちらを好む傾向があるようです。
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