あちこち旅日記

乗り物好きの旅行日記。コスパのよい贅沢な旅がモットー。飛行機、鉄道の搭乗乗車体験記やグルメ情報をご紹介します。

比較小籠包論(続編)

 以下は2022年9月9日に投稿したものを最近の動向を踏まえて加筆・修正したものです(値段・為替レートは特に注なき場合は、同時点のものです)。


 2018年末から2019年の年初にかけての台湾旅行では、あちこちで小籠包三昧でした。


 今回は番外編として、小籠包についての比較論を述べたいと思います。


 まず、何と言っても鼎泰豊です。鼎泰豊はもともと油問屋さんだったそうですが、1958年に飲食業に進出。1980年代に飲食業専業になり、1993年にニューヨークタイムズに紹介されたことで有名になりました。1996年に日本に進出したのを皮切りに、今では世界10か国に110店以上展開しています。


 私が鼎泰豊のことを知ったのは、ニューヨークタイムズに紹介される直前の1992年です。台湾旅行に行こうと計画していたところ、台湾通の職場の先輩に教えていただいたのが始まりでした。その時は、残念ながら行くことはできませんでしたが、今思うと、教えてくれた先輩すごいな、よく知ってたなと尊敬してしまいます。


 鼎泰豊の素晴らしさは、あの薄皮の食感であることは多くの方も指摘されているところですが、本当のすごさは、多店舗展開する中で、均一の品質で世界で提供していることにあると思います。日本では現在26店展開していますが、手作りの小籠包をこれだけの店舗で均質に作ることは簡単ではありません(写真はいつも行列が出来ている横浜高島屋の店舗、サンプルがあるのがいかにも日本のお店らしいですね)。



 正直、日本に進出したばかりの頃は、台湾の本店と食感に微妙な差があったように感じます。しかし、今日では日本でも外国でも、台湾の本店とさほど違いを感じないレベルで再現されています。



 もっとも、鼎泰豊の名物は小籠包だけではありません。炒飯のあのパラパラ感はそこらの日本の町中華では敵いません。


 また、台湾のお店と日本のお店の決定的な違いは、メニューの品目の多さにもあります。前菜や一品料理は台湾のお店の方がはるかに豊富です。


 値段も大きな差があります。現在、日本のお店では消費税込みで小籠包4個入りが640円、6個入りが960円で提供されています。単価160円です。これに対して、台湾では3年前の値段で5個入りがNTD110、10個入りがNTD220でした。当時NTD=3.6円で、これにサービス料10%が乗りますので、単価87.1円でした。直近の値段はわかりませんが、NTD=4.6円になっているので、価格差は縮まっていると思いますが、現地価格が変わっていなければ単価は111.3円とまだ相当に割安です。10個入りがあるのも、食べ盛りの子や大食いの家族がいるとうれしいですね。我が家では3人家族でいつも20個はいってます。普段は皆少食ですが、鼎泰豊だと食が進みます。


 最近の円安で、台湾の物価はずいぶん高くなってしまっており、大戸屋のしまほっけ定食も2000円越えになってしまっていることを考えれば、鼎泰豊については現地の値段がはるかに割安。台湾に行ったら行かない手はありません。


 さらに、台湾における店員のサービスレベルの高さも忘れてはいけません。マナーのしっかりした店員が多く、日本人客には日本語が堪能な方が丁寧に接客されています。これは、日本のFC店にも見習ってほしいです(多分、日本ではアルバイト店員が多いのでは?)。


 もっとも、台湾には様々な小籠包があります。薄皮ではなく、もっちりとした食感の好きな方がいらっしゃれば、ローカルのお店で、もっと安くいただけます。高雄の新左営駅に入っていたお店の小籠包はなかなか美味しかったです。


 
 また、花蓮の公正包子店の小籠包は、ミニ肉まん風でまた別の良さがありました。これで1個NTD5(当時のレートで18円)と激安でした。


 公正包子店については以下の記事をご参照ください。



 鼎泰豊と並び、小籠包の名店として日本での知名度が高いのが京鼎楼です。台北でも3か店を展開していますが、日本ではそれを上回る37店を出店しています。台湾の有名店というよりも日本で成長したレストランという印象があります。


 これは池袋店の外観です。パルコの8階に入っています(日本では恵比寿が本店のようです)。

(注)京鼎樓 池袋パルコ店は2023年1月31日で閉店してしまいましたが、恵比寿本店などは営業しています。


 外から小籠包を作っている職人さんが見えます。

 小籠包(6個入り1060円:2023年7月恵比寿本店での値段)。


 上海式の焼き小籠包というのもあります。

 こちらは、池袋北口のチャイナタウンにある永祥生煎館でテイクアウトしたものです(6個入りで780円)。お店は狭いので、テイクアウトのお客さんでいつも行列が出来ています。


 中野にも支店があるようです。


 番外編として、スーパーで売っている冷凍食品にも挑戦してみました。こちらは、大阪王将の小籠包で、6個入りで税込み400円弱(単価60円強)で売られていました(大阪王将のお店では販売していない模様です)。レンジで温めたのですが、べちゃっとしてしまい残念な結果になってしまいました。蒸した方がよかったようです。


 京鼎楼でも、冷凍品の小籠包をテイクアウトできます。以前、テイクアウトして蒸したものを食べたらお店と変わらない食感でした。恵比寿駅に冷凍品の自動販売機が設置されているほか、スーパーでも同じものが6個入りで700円前後(単価110円前後)で販売されているので、お勧めです。


 皆さんはどんな小籠包がお好きですか。


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