東海道宿場巡り⑨:保土ヶ谷宿(後編)
前回、保土ヶ谷宿の西半分を紹介しましたが、今回は東半分の紹介です。西側は本陣や旅籠が多く集中していましたが、東側は神社仏閣が多いという特色があります。
保土ヶ谷駅を通過すると、
道幅が広くなります。ここでは旧東海道は環状1号線と呼ばれています。
田中橋跡
真言宗遍照寺:創建年代等は不詳ながら、876年(貞観18年)に眞雅僧正が開創したとされ、東国八十八ヵ所霊場27番になっています。
曹洞宗天徳禅院:小田原北条家の家臣で土地の豪族、小野筑後守が華林栄公和尚に帰依して1573年(天正元年)に建立したと伝えられています。
ここで脇道に入り、古東海道を進みます。
横浜ビジネスパークのそばに、横浜市内では最も由緒の古い神社の一つとされる神明社があります。創建は970年(天禄元年)とされ、旧社格は村社。社有地は約2万m2(約6千坪)に及び、そのうち半分は風致保安林に指定されています。
環状1号線に戻ると相鉄線天王町駅の近くに天王町駅前公園があります。この公園は旧東海道に架けられていた帷子(かたびら)橋の跡地になります。なお、現在の「帷子橋」は、1856年(昭和31年)に帷子川の河川改修工事が行われたため、場所が移っています。公園には橋が復元されています。
この帷子橋は、広重の「東海道五十三次之内 程ヶ谷」に描かれています。
天王町公園を過ぎると、旧東海道は環状1号線と別れ脇道となります。この脇道には素盞嗚尊を祀る橘樹神社があります。創建は1186年(文治2年)で 、京都祇園社(現在の八坂神社)の分霊を勧請奉祀したと伝えられています。
この付近が宿場の東端(江戸見附)だったようです。江戸見附の碑文があるらしいのですが、残念ながら見つけることができませんでした。
次回は神奈川宿です。5月18日の投稿を予定しています。
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