新大久保のコリアタウンからも近い淀橋市場
今回は、東京のコリアタウン・新大久保からも近い、東京都中央卸売市場・淀橋市場を訪問してきました。
東京には下図にあるように11の卸売り市場があります。このうち有名なのは、豊洲の水産物市場(かつては築地にありました)ですが、淀橋市場もその中の一つです。ただし、淀橋市場では果物や野菜といった青果物しか扱っていません。
出所:東京都中央卸売市場
淀橋市場は、関東大震災以降に人口が急増した東京市の周辺区部や郡部の青果物供給拠点として、既設の民設13市場を統合し、1939年(昭和14)年に淀橋区役所(当時)の隣に開設されました。築地本場・神田分場・江東分場だけでは既存の民営食品市場を収容できないので、東京市は新たに4つの分場を作る第二次分場建設計画が策定され、その中の一つが淀橋市場でした。
ちなみに淀橋区は現在の新宿区の一部になっています。淀橋の地名の由来ですが、「川の流れが緩やかでよどんで見えたから」という説など諸説あります。現在でも、淀橋市場、新宿区淀橋第四小学校・幼稚園、淀橋教会が、この地名を名乗っています。
JR山手線の新大久保駅、同中央線の大久保駅が最寄り駅になります。
新大久保駅を降りると、
東側がハングル文字が目立ち観光客であふれているコリアタウンですが、
大久保通りを反対の西側に進みます。途中に皆中稲荷神社があります。
創建は1533年(天文2年)で、稲荷大明神が鉄砲組与力の夢枕に立ち射撃を伝授したその霊験が評判となり、皆中稲荷(みななかのいなり)と呼ばれるようになったと伝わっています。その後、「当たる」ものに利益があるということで、現在は「賭けごとの神」として親しまれています。付近の地名は「百人町」となっていますが、江戸時代には伊賀組百人鉄砲隊の屋敷があったことに由来しています。
そのまま真っすぐ進むと、中央線大久保駅があります。
信号のところを右折し、線路沿いに細い道を行きます。
東京都中央卸売市場淀橋市場に着きます。
この日は土曜日の昼少し前だったため、人気は少なく、仲卸業者さんのスペースに置いてある青果物も少なめでした。
早朝(朝6:40~)に行けば、こうしたセリの様子が見れるようです。
朝から威勢のよい声が市場に響く
生産者と卸売業者との代金決済を行う計算センターが管理棟にあります。
その隣に、市場関係者の食堂があります。伊勢屋さんの食レポは次回お届けします。
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