旧上九一色村の今(本栖湖と風穴):富士山への週末ドライブ③
皆様、今から29年前の1995年に起きた地下鉄サリン事件を覚えていらっしゃいますでしょうか。この時に、全国の注目を集めたのは、オウム真理教の教団本部があった山梨県上九一色村でした。
地元の農家が手放した広大な土地を手に入れた教団はパソコン組み立て工場や道場などの施設(サティアンと呼ばれていました)を1989年頃から次々と建設としてきましたが、事件が明らかになったことで、上九一色村の名前は全国に知れ渡りました。
教団が解散させられた後、1997年にはイメージアップを狙いテーマパークが建てられ、隣接地にはゴルフ場やホテルも建設されましたが、メインバンクの新潟中央銀行が経営破綻になりその煽りを受け、不況や交通アクセスの悪さも重なり、2001年10月のテーマパークは閉鎖されてしまいました。
2006年(平成18年)には村の北部が甲府市へ、南部が富士河口湖町にそれぞれ分割編入される形で、村は消滅してしまっています。
前回報告した富士芝桜まつりを開催している本栖湖リゾートや、本栖湖周辺の行政区画は現在富士河口湖町になっていますが、本栖湖を望む駐車場にある地図の表示はいまだに「上九一色村」のままの表示です。
与謝野晶子が旅した際に詠んだ歌「本栖湖をかこめる山は静かにて 烏帽子が岳に富士おろし吹く」が刻まれています。
駐車場からは本栖湖が望めます。降りて湖畔に出ることもできますが、ここが一番眺めがよいです。
売店の向こうには富士山が見えます。
国道139号線を富士吉田方面に戻ると、樹海で有名な青木が原が広がります。
この付近には溶岩が作り上げた風穴や氷穴がいくつかあります。その中の一つが富岳風穴です。
ガス孔の跡
富士溶岩
風穴内部案内図
折角なので入ってきました。入場料は大人350円です。近くにある鳴沢氷穴にも入れる割引チケットもあります(経営は同じ富士急行系らしいです)。
結構深い穴に入っていきます。
中は天井が低く、かがんでいかないと頭を打ってしまいます。気温も低く、天然の冷蔵庫になっています。
この付近は、かつて養蚕業がさかんで、こうした風穴・氷穴が蚕の貯蔵に使われていました。
種子や苗の貯蔵にも使われていました。
内部は寒いくらいでした。
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