東海道宿場巡り⑮:53番目の宿場町・大津宿
前回は東海道52番目の宿場町草津宿の紹介でしたが、今回は53番目の宿場町・大津の紹介です。
JR東海道線(琵琶湖線)大津駅が起点となります。
この大津駅ですが、北緯35度線が駅構内を通過しており、下り線ホームには北緯53度を示すモニュメントがあります。
駅の少し北に東海道があります。古民家・古商家が残っており、古民家を利用した宿泊施設もあります。
幕府の法令を記した高札が建てられた四つ辻である「札の辻」が西近江路との分岐点になります。旅人たちに、馬や人足を提供する大津宿の人馬会所もこの角にありました。
東海道をさらに京都方面に進むと本陣跡碑が立っています。この付近の東海道は上関寺町まで「八町通り」と呼ばれています。札の辻から上関寺町までの距離が八町(約872m)あったからとも、その間に八か町あったことによるとも言われています。道の両側には多くの旅籠屋があったそうです。
広重の「東海道五十三次・大津宿」に描かれているのは、大津宿と京都との山間にあった走井の里というところです。「走井」とは勢いよく湧き出る井戸との意で、ここは良質な水の水量豊かな場所でした。茶店の軒端には湧き出る走井が描かれていますが、この水で作られた走井餅は土産物として人気があったそうです。広重の絵には米俵や薪を積んだ牛車が3台並んで下りてくるのが描かれています。遠景に見える山は逢坂山で、逢坂山は絶えず湧き水で道がぬかるみ、牛車での運搬には苦労したそうです。
西近江路を行くと琵琶湖に突き当たります。ここに大津城がありました。
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