風光明媚だけど足元注意の鵜原理想郷:千葉県勝浦市に行ってきました⑤
勝浦タンタンメンのランチのあとは勝浦駅に戻り、外房線で隣駅の鵜原(うばら)に足を伸ばしました。午後になって、ダイヤはほぼ正常に戻っていました。
鵜原駅は無人駅で、駅舎が閉鎖され、SUICAリーダーも雨ざらしになっています。こんな中、ホームにあるログハウス的な待合室が何とも風情があり、旅情を誘います。
鵜原では名所「鵜原理想郷」にまず行ってみました。鵜原理想郷は太平洋に面した勝浦湾の西側に位置し、起伏に富んだ岬が続くリアス式海岸と日本の渚百選にも選ばれた鵜原海岸の砂浜が広がる景勝地です。その複雑な自然造形に惹かれ、古くから多くの文人墨客などが訪れており、特に与謝野晶子が友人画伯らと当地に滞在し、76首の歌を詠んたことで有名です。
風光明媚な環境から大正初期には当地を別荘地とする計画があり、「理想郷」と呼ばれるようになったといわれています。
こんなおしゃれな別荘が売りに出ていました。
鵜原理想郷ではハイキングコースが整備されています。途中、雰囲気のある手彫りのトンネルが続きます。猛暑の中進むと、ひんやりとして涼しさが感じられます。
コースにはこうした手彫りのトンネルがいくつかありますが、注意しないといけないのが、コースは大変滑りやすく、滑りにくいシューズを履いていくことが望まれます(サンダル履き、ましてや厚底靴など論外です)。また、トンネル内は暗くてデコボコしており、注意しないと水たまりに足を取られます。
トンネルを過ぎると、下り坂があります。ここも滑りやすいので注意が必要です。
コースは1時間くらいで回れますが、途中から枝分かれするので、時間を節約して絞り込みたい方は行きたい場所を調べておくことが望まれます。私は、ここを下ったところにある「手弱女平(たおやめだいら)」を訪れました。
手弱女平へ向かう途中に、理想郷を詠んだ『篠田悌二郎』句碑があります。
また、2017年(平成29年)に鵜原理想郷ヤマユリの会により縄文土器片が発見されています。2018年(平成30年)には千葉県の遺跡リストに「鵜原手弱女平遺跡」として登録されました。
手弱女平は潮風に浸食されて複雑な造形を成している地層が見どころになっています。
太平洋をのぞむと、荒波の中に特色ある塔が見えます。ここが勝浦海中公園展望塔です。
次回はここを紹介します。
このほかに「明神岬」「白鳳岬」「毛戸岬(けどみさき)」「黄昏の丘」といった景勝地もあります。白砂のビーチは「日本の渚百選」に選出され、撮影スポットとしても人気の海岸の鳥居は、毎年初夏に行われる祭事「鵜原の大名行列」が行われる神聖なスポットです。近年では、ドラマのロケ地としても有名です。今回は行けなかったので、勝浦観光協会の写真を拝借しました。次回はぜひ行ってみたいです。
(出所)勝浦観光協会ホームページ
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