日本三大酒都の一つ西条(東広島市)の酒蔵巡り:広島に行って来ました⑭
宮島からは空港に向かいます。空港までは、直行バスも出ていますが、要事前予約とのこと。空港に向かうにはこのほかにもいくつかの方法があります。なかでも、
①広電で広島バスセンターに行き、空港行きの高速バスに乗る
②JRで広島駅に行き、空港行きの高速バスに乗る
③空港近くのJR山陽線の駅に行き、そこから空港行きバスに乗る
というのが主なルートです。
行きには③のルートで、空港から一番近い白市駅に出てJRに乗りましたが、帰路は白市よりも少し西寄りにある西条までJRに乗り、そこから空港リムジンバスで空港にアクセスする方法を選びました。
西条駅では、バスの発車時間まで少し余裕があったので、駅周辺を歩いてみます。
駅構内にある観光案内所で薦められたのが、西条の酒蔵巡りです。
西条は酒造りに適した気候と地下水の恩恵で、「酒都西条」と呼ばれる一大銘醸地となりました。今でもここには7つの蔵元(賀茂泉酒造・賀茂鶴酒造・亀齢酒造・西條鶴醸造・山陽鶴酒造・白牡丹酒造・福美人酒造)が並び、伝統の技で酒造りが続けられています。京都・伏見、神戸・灘と並び「日本三大酒都」に位置付けられているとことです。
イコモス国内委員会の日本の20世紀遺産「西条の酒造施設群」に選定されています
駅から全て徒歩圏で回れるのが便利です(そもそも車で行ってはいけません)。
(出所)東広島市観光協会
駅前にも屋台村がありますが、これはパス。
加茂鶴酒造(1873年創業)
ここが一番見学者用の設備が整っているようです。
豊富が湧き水が西条の酒造りの基盤になったようです。
西条は江戸時代までは西国街道(山陽道)の宿場「四日市宿」でもありました。加茂鶴酒造の敷地は、当時の本陣跡として保存されています。
福美人酒造
1本南側の通りに曲がります。この通りは西条酒蔵通りと呼ばれ、四日市宿の目抜き通りでもありました。イコモス国内委員会の日本の20世紀遺産「西条の酒造施設群」に選定されています
加茂泉酒造(1912年・大正元年創業)
路地を跨いで建物が建つ珍しい「くぐり門」
左側に建つのが岡田酒販。重要文化財にも登録されており、ちょい呑みも出来るようです。
東映の「中興の祖」であり、「日本映画界のドン」と呼ばれた故岡田茂さんの生家でもあります。
右側が観光案内所となっています。
亀齢酒造(創業は明治中期)
西条鶴醸造(創業は江戸天保年間)。
白牡丹酒造(1675年創業)
この付近には史跡や産業遺産の展示が行われています。
大正元年(1912年)創業の銘菓「さくらや」。西条の酒を使った和菓子が有名です。栗どら焼きもおいしそうだったの買って帰りました。
栗どら焼きもおいしそうだったの買って帰りました。
駅の北側に回ると、御建(みたて)神社があります。旧社格は村社で、706年(慶雲3年)創建とされています。
市内の主な酒蔵がお神酒として寄贈されているほか、神社の常夜灯などの多くが寄進されています。
境内社の松尾神社は「酒神」とされています。日本三大酒神の一人、大山咋神を祀る京都嵐山の松尾(まつのお)大社から分霊を受け、西条酒造組合(現・西条酒造協会)がこの地に建立した神社です。「のん太大明神」はこの神社のゆるキャラで、商品化されています。空港でも販売されていました。
のん太のモデルになったのは、この地に伝わる「旦過寺(たんがじ)の狸和尚伝説」だそうです。お酒好きの古狸でありながらお灸の達人で、お酒代を稼ぐために和尚に化けて人々の痛みを取り除いていましたが、お酒の飲み過ぎで失敗してしまいます。この伝説にちなみ、「のん太大明神」は、お酒の失敗、恋愛相談、など人々の痛みを取り除いてくれるとされています。
JR西条駅内の東広島市観光案内所で無料配布しているのん太の形代に、聞いてほしい内容を書いてお賽銭と一緒に賽銭箱へ入れてお参りすると、のん太の誕生日である10月1日には集まった形代をお焚き上げし、清めて下さるそうです。
浄土真宗本願寺派 南命山教善寺が隣接しています。天文年間(1532~1555年)の創建とされています。
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