水郷三都巡り記⑤:潮来の伊太郎と花嫁さん(追記あり)
今回の旅で一番見たかったものは、あやめの季節の風物詩「潮来の嫁入り舟」です。1950年代までは前川などの運河を使って舟で嫁入りする光景が見られたそうで、1960年のヒット曲となった花村菊江さんの「潮来花嫁さん」の歌にも登場します。あやめ園内には「潮来花嫁さん」の碑があります。
潮来花嫁さん 昭和35年(唄:花村菊江)昭和47年放送 日本歌謡チャンネル
この歌のヒットと引き換えということではありませんが、1960年代以降、生活形態や交通手段(水運から陸運)が変化してしまってからは、河川や水路(江間)も姿を消してしまい、「嫁入り舟」を見ることが出来なくなってしまいました。
こうした中、1985年(昭和60年)に行われた「つくば国際科学技術博覧会(潮来の日)」の際に、イベントとして「嫁入り舟」を復活させたのがきっかけとなり、あやめまつりの恒例イベントとして行われようになり、今では潮来を代表する行事となっています。
実際に舟に乗るのは、1年以内に挙式予定か挙式から1年以内の本物の花嫁さん(仲人さんかご両親2名も同乗)で、今年は定員の29名の方が公募の中から選ばれました。地元紙には、この日の花嫁さんが掲載されており、観光案内所にも切り抜きが張り出されていました。
今回、私が拝ませていただいたのは、14:00の回の花嫁さん(真ん中の方)でした。前川の岸では多くの見物人から「おめでとう」の声援が飛んでいました。
この「嫁入り舟」ですが、6月16日までのあやめまつり開催期間中に行われており、水曜日が11:00、土曜日が11:00、14:00、19:30、日曜日が11:00、14:00が運行時刻となっています。
もし、開催期間中に行くのが難しい場合、または来年に公募に応募する資格がもうない既婚者の方でも(18歳以上であれば、居住地、国籍、年齢不問です、再婚はダメという規定もありません)、潮来駅で写真がとれますので機会があればぜひ。
名残惜しい方は、駅の階段にも写真がラッピングしてあります。
また、1960年には潮来にちなんだもう一つのヒット曲がありました。橋幸夫さんのデビュー曲「潮来笠」です。歌詞に出てくる「潮来の伊太郎」は架空の人物だそうですが、「薄情そうな渡り鳥」というちょいワルなキャラに何となく恰好良さを感じてしまいます。
橋幸夫さんは、サッポロ一番「みそラーメン」のCMに出ていました。この頃、ザ・ぼんちのおさむちゃんが橋さんのものまねをネタとして活躍しており、「あり〜」がうけていました。これを、1981年に橋さん本人がサンヨー食品のテレビCMで演じ、逆パロディとして話題になりました。確か、「潮来笠」バージョンもあったと記憶していますが、残念ながら当時の映像を見付けられませんでした。
橋さんのデビューは私の生まれる前で「潮来笠」オリジナルを聴いたことはありせんでしたが、「サッポロ一番」のCMで「潮来笠」を知った私でした。
追記:ユーチューブへの投稿から「潮来笠」バージョン見つけました。3:50くらいから始まります。
1975-1999 サンヨー食品CM集(増補改訂版)with Soikll5
次回の投稿は6月10日の予定です。水郷三都の最後、サッカーと剣豪と神社の町・鹿嶋市を報告します。
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