青梅街道宿場巡り⑧:奥多摩湖を越えて丹波宿へ(前編)
青梅街道宿場巡りの第8弾は、7番目の宿場丹波(たば)宿です。行政区画は県境を越え、山梨県丹波山村になります。
第7弾では奥多摩駅周辺の氷川宿を紹介しましたが、今回は奥多摩駅からバスで丹波山村に向かいます。
駅前に西東京バスのターミナルがあります。
氷川宿を出ると旧青梅街道は「奥多摩むかし道」を進みますが、その後は奥多摩湖の湖底に沈んでいます。現在の青梅街道は、国道411号線になっています。
小河内ダムが見えてきました。東京都民の貴重な水源になっています。
奥多摩湖は都内屈指の景勝地でもあります。
ここで下車される方も大勢いらっしゃいました。
そのまま奥多摩湖に沿って国道411号線を進みます。この橋が県境になっていて、渡ると山梨県丹波山村になります。
丹波山村の人口はわずか500名強しかなく、山梨県でも最少規模の村となっています。村の面積の97%が山林で、村民の大半は村役場近くの狭いエリアに居住しています。いわゆる「コンパクトタウン」になっており、過疎のイメージはあまりありません。
近年、丹波山村への移住を希望される方が増えているようで、地元の方も若い方が多い印象でした。過疎地対策の一つのモデルになるのではと思われます。
終点の丹波山村役場の一つ手前の「中宿」で下車し、宿場跡を探しますが、何も残っていません。
上野原警察署丹波駐在所。2013年(平成25年)に現在地に新築移転しています。
何も表示がありませんが、これが旧駐在所でしょうか?
人口500人強の小さな村ですが、村役場は大変立派で、モダンなデザインです。
東京都水道局の施設があります。行政上の区画は山梨県ですが、交通アクセスなどは、東京都との結びつきが大変強い村です。青梅街道は、この先「大菩薩峠」を越え塩山宿に至るため、「大菩薩ライン」とも呼ばれています。しかし、塩山に抜けるバス路線はなく、唯一のバス路線は奥多摩駅とを結ぶ路線となっています。
2002年(平成14年)に実施された住民アンケートでは東京都青梅市・奥多摩町への越境合併を希望する意見が多数を占め、二度にわたり奥多摩町に越境合併の申し入れを行ったそうですが、奥多摩町が謝絶し、実現しませんでした。
この続きは明日投稿します。丹波山村の様子や名所・観光施設を紹介します。
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