KTXで新慶州から一気にソウルへ:韓国縦断鉄道の旅(その3)
今回は慶州で観光を終え、ソウルまでKTXを利用した時の話です。
KTXは韓国鉄道公社(KORAIL)が運行する高速列車で、12年の工事を経て2004年に開業しました。当時は、韓国はバス社会で、都市間の移動は高速バスか飛行機が中心で、鉄道はあまりポピュラーではありませんでした。しかし、KTXの開通で、韓国も高速鉄道の時代を迎えました。
営業運転での最高速度は305 km/h。フランス国鉄(SNCF)が運用するTGV Réseau(レゾ)編成の韓国仕様。動力集中方式が採用され、両先頭車が動力車で残り18両が客車となっています。欧州勢の入札は認めたものの日本勢の入札は認められず、韓国政府はフランス勢に車両を発注した経緯があります。
現在では、車両の国産化も進んでいますが、開業以来トラブルや事故が絶えなかったようです。
韓国鉄道公社(KORAIL)にはSRという子会社があり、別の高速列車SRTを運行しています。SRTは線路使用料がKORAILより高いにもかかわらず運賃はKTXより平均10%安く設定しています。親子間で競合している区間もあります。どうすみわけされているのか、わかる方ぜひ解説してください。
新慶州にはソウル行きのKTXと、ソウル市江南区の水西駅を結ぶSRTが乗り入れています。両路線とも釜山が終点のため、新慶州と釜山は競合路線になっています。
KTXのボディ。
SRTのボディ。KTXと若干異なります。SRTには乗車していないので中の様子はよくわかりません。
KTXの社内の様子。乗車率はほぼ100%、予約はなかなか取りにくく、高速鉄道は韓国社会に完全に根付いていました。
座席間隔は新幹線と比べてやや狭く感じました。
ソウル駅に到着。
ホームにはたくさんの列車がありました。
在来線もある、東京駅のような存在です。
ソウル駅のKORAILには改札がありません。地下には空港高速鉄道(AREX)や地下鉄も乗り入れており、駅ナカも充実しています。駅ナカでは駅弁も。
ソウル駅からはタクシーでホテルに向かいます。本日の宿泊は老舗のプレジデントホテル。ソウル市庁前の便利な場所に立地。
古いホテルですが、内装はきれいにリノベーションされています。
この日の夕食は、以前にも行った新村(シンチョン)のシンチョン栄養センターで、参鶏湯をいただきました。息子は普段は参鶏湯はあまり好きではないようですが、この日は完食でした。