カジノの必勝法はあるのか？：この方法で勝ったことがあります

2023/08/12 05:24

　今回は禁断のテーマ「カジノの必勝法はあるのか」について採り上げます。現在、カジノは海外旅行の時だけ楽しめるエンターテイメントですが、2029年には大阪IRリゾートの開業が予定されています。その頃には初心者を騙すようなありもしない「カジノ必勝法」のような書物が出てくることは容易に推察されます。

　結論を言えば、「不正が行われていない前提であれば、カジノで賭け続けていれば、最後は間違いなく負ける」ことになります。この意味で必勝法はありません。

　一方、主なギャンブルの払い戻し率を比較すると以下のようになっています。

　宝くじ　45.7％
　サッカーくじ　49.3％
　公営ギャンブル（競輪、競馬、オートレースなど）78.2％
（ただし、払い戻し金には一時所得として累進課税されるので、実質的には約60％（注）

（注）みずほ銀行による

　これに対して、カジノではルーレット（赤か黒かにベットし、当たれば倍返し）が38分の36（欧州式では37分の36）、ビッグオアスモールの大小2択では36分の35が払い戻し率の期待値です。この点では宝くじよりもカジノの方がはるかに良心的です。ビギナーズラックもあるので、運よく当たったらその場でやめてておけば、儲けられる可能性はゼロというわけではありません。それでも、何回も賭け続けていれば、最後は確実に負けてしまいます。

　中学生レベルの数学を理解していれば、これは明確です。「全ての確率は同様に確からしい」という前提に立てば、「赤が何回も出続けたので次は黒」と考えることは愚か以外の何物でもありません。宝くじで「1111111」「1234567」とかいう番号を見ると、絶対当たりそうもないように見えますが、当選確率は全ての番号と同じです。

　しかし、もし何等かの不正が行われていたらどうでしょうか。不正ではないとしても、（映画のカイジのように）床やテーブルが傾いていたらどうでしょうか。出目にクセが出てくる可能性がありますが、かなりの時間をかけて観察する必要がありますし、カジノ側も監督機関も、こうしたクセや不正を見逃しておくとは考えられません。

　また、ルーレットでは客側がチップを置いてから、ディーラーが玉をリリースします。ディーラーは狙ったところに玉を落とせる技量を持っていると言われており、カジノ側が圧倒的有利とされます。また、スロットマシンやポーカーなどの機械を使ったゲームでは確率がコントロールされており、まず勝ち目はありません。釘が読める方ならば日本のパチンコの方が勝てる可能性が大きいでしょう。

　しかし、不正かどうかは別としてカジノ側が結果をコントロールできるのであれば、それを逆手にとる方法はあるかもしれません。つまり、赤と黒を比較してみて、不人気の側が当たり、人気がある側が外れる可能性が高いはずです。そうでなければ、カジノ側が負けていることになります。ルーレットで0または00（欧州式は0のみ、米国式は0と00）が出て親取りになる期待値は37分の1か38分の2になりますが、カジノ側にとってさほど有利な条件とは思えません。

　
　また、マカオなどアジアのカジノではダイス3つをシャッフルする、大小（ビックオアスモール）が人気ですが、これは3つのゾロ目なら親取り（期待値216分の6＝36分の1）で、小（9以下）、大（10以上）ともに期待値は36分の35です。こちらはルーレットと異なり、サイコロに細工でもしなければ出目をコントロールできる余地はなさそうですが、もしコントロールできているのであれば、同様の方法で勝ち目があるかもしれません。

　ちなみに、私は大小の不人気側にベットするというやり方でマカオで8連勝したことがあります（調子に乗って9回目に大きく勝負に出たら外されてしまいましたが・・・）。ディーラーに目をつけられないようにするのがポイントです。ただし、この方式で負けたこともあります。必ずしも必勝法とはいえないようです（つまりカジノ側も損をしていたことになります）。

　ブラックジャックなどのようなカードゲームも親が有利です。ブラックジャックでは子は先にカードを引かなければならず、子がバースト（22以上になってしまうこと）した場合、無条件で親の勝ちになるためです。また、ディーラーも経験豊富であり、とても客側に勝ち目がないように思えます。

　しかし、これが意外に盲点です。ラスベガスで試した方法ですが、深夜で客の少ない時間帯に行き（どうせ時差ボケで眠れないので）、ディーラーと1対1であえて勝負します。すると、意外にもディーラーがこちらを勝たせてくれました。ディーラーが勝ってばかりでは、他のお客さんがそのテーブルに寄り着かないので、わざと負けてくれたのかもしれません。他のお客さんが来たら、しらっと勝ち逃げというセコい方法で私はホテルの宿泊費と食事代を稼いだことがあります。