あちこち旅日記

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日本のワラビスタン・川口芝園団地に行ったけど・・:日本の中の外国⑩

 埼玉県に蕨市というところがあります。江戸時代には宿場(蕨宿)が置かれ、中山道の宿場町として栄えていました。また、1946年(昭和21年)から開催されている『青年祭』が現在全国各地で行われている成人式の基礎になったことでも知られています。


 また、蕨市は日本一面積が狭い市( 5.11km2)であり、狭いところに 74,052人が居住しているために人口密度も14,492人で市町村(東京特別区を除く)として日本最大です(データは2023年5月1日時点)。


 近年では、「ワラビスタン」とも呼ばれていることでも有名です。 蕨市とその周辺地域には、在日クルド人のおよそ半数の約1000人が暮らしているためです。ちなみに、「ワラビスタン」とは「クルド人の土地」を意味する「クルディスタン」と「蕨」の造語であり、クルド人たちがいつしか使い始めたそうです。


 クルド人については、多くが日本で「難民」の認定を求めているもののほとんどが認められないことから、最近の入管難民法改正では引き合いに出されていました。クルド難民問題の背景には複雑な問題があり、感情論だけで語れることではないため、今回はあえて触れませんが、別の機会に解説したいと思います。とりあえずは、下記のリンクをご参照ください(記事は難民支援ありきでクルド人に肩入れししすぎていていて少し偏っている感はしますが・・・)。




 蕨市は京浜東北線蕨駅の東西にまたがっていますが、東口は駅前道路も整備され、洗練された街になっています。


 駅ナカにも新宿タカノのお店があるなど洗練された雰囲気で、イベントステーションではこの日東北物産展をやっていました。


 高架橋を渡って西口に降りる階段には、ケバブ屋さんの広告看板が出ており、期待が高まります。

 西口ロータリーは平均的な京浜東北線沿線の街の雰囲気です。

 蕨市は女子サッカーをテーマとしたアニメ「さよなら私のクラマー」の舞台となっています。このため、蕨市は市をあげて女子プロサッカーリーグ「WEリーグ」を応援しています。

 しかし、駅前を離れると、雰囲気が一変。場末感が広がります。例えるのが難しいのですが、大阪でいうと阪和線沿線のさびれた駅という感じです。

 いきなり、ハラル食品材料の店があり期待が高まりますが、クルド人らしい人は見当たりません。見かけるのは、中国人らしい人と、色の黒い南アジア系ムスリム(バングラ人?)ばかりです。

 しばらく線路に沿って進むと、バスが通る北町新通りに出ます。蕨市の面積は小さく、この通りの西側が蕨市、東側が川口市になります。

 すぐに、9階建ての大きなマンションに当たります。芝園ハイツという分譲マンションです。1979年3月竣工で築44年になります。中国人の住民が多い模様で、すれ違う住民のほとんどが中国語(方言は様々)を話していました。
 建物は経年劣化を感じない綺麗にメンテナンスされています。

 しかし、1階部分は店舗スペースですが、ほとんどがシャッターを下ろしており、寂れている感が否めません。

 隣接して、UR公団が運営する芝園団地があります。昭和50年代に建てられたマンモス団地で、都心に通勤するニューファミリー向けとして人気を博しましたが、4,500人いる団地の住人の半分以上が外国人で、中国人が最大といわれています。ここでもすれ違う住民の多くが中国語を話していました。

 掲示物も日本語と中国語が併記されているものがあります。ただ、日本語がわからない外国人は少なそうで、皆さん同化が進んでいるという感じでした。

 こちらの幼稚園は私立幼稚園ですが、外国人が多めのようです。子供たちは仲良くやっているようです。

 一般託児、保育園、幼稚園、学童保育、塾一体型の幼児学園で、24時間保育が売りのようです。こちらも外国人多めのようです。

 アジア食材店や中華料理店が多数あります。いわゆる町中華ではなく、中国の地方都市で見る庶民的なレストランという感じです。

 中華料理店に混じって韓国料理店もあります。

 アジア食材店もあります。皆さんお国の料理をご自宅で作っているようです。

 中国人向けのカルチャースクールもあります。子供むけのバレエ教室もありました。皆さん、向学心旺盛のようです。

 クルド人が多いと期待して行ったのですが、実際には中国人が多数派の街になっていました。中国人住民と元からの日本人住民との共存もうまくいってそうな印象でした。


 一方、この日の目当てのクルド人を目にすることがありませんでした。不法に滞在している方も多いので、目立たないようにひっそりしているのでしょうか。


 これではワラビスタンに来た意味がありません。次回は外国人が多いといわれる西川口を報告します。


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