かつての違法風俗街・西川口の今:日本の中の外国⑪
前回、ワラビスタンこと川口芝園団地を報告しましたが、残念ながらクルド人を見ることはできませんでした。同団地はすっかり中国人の居住地になってしまっていました。
そこで、同じく外国人が多いといわれている隣の京浜東北線・西川口駅に移動してみました。
川口市は隣接する蕨市と並び、人口に対して中国人比率が高いことで知られます。川口市の統計によると、2023年5月1日時点で外国人の人口は約3万9600人(そのうち約2万2300人が中国人)で総人口の6.4%を占めます。これは、全国の市区町の中で最も高い数字です。ちなみに、2005年時点での外国人数が約1万5000人でした。外国人は、特に西川口駅から近い芝地区、青木地区、横曽根地区、中央地区などに多く集まっています。
私は昔の西川口をよく知らないのですが、2000年代初頭、西川口は違法裏風俗が全盛の時代だったそうです。200店舗を数えたという違法風俗を目当てに全国から男性たちがこの街を訪れ、金を落としていったといわれています。
しかし、2004年に埼玉県警が「風俗環境浄化重点推進地区」に指定するなどして、一斉摘発に乗り出したのを受けて風俗店は壊滅となってしまい、代わりに増えたのが中華料理店など中国人が経営する店だったそうです。
現在の西川口駅東口は、蕨駅東口と同様に洗練されたように見えます。
また、駅ビルも賑わっています。
しかし、西口に回ると、中国語の看板が大幅に増えます。中には、中国語のメニューオンリーの店もあるとの噂を聞いたこともあります。
中華食材店もあり、生きた海鮮も売っています。以前報告した池袋駅北口の新興中華街を彷彿とさせます。
韓国家庭料理の店もありますが、中国勢の前に圧倒されています。
裏路地に回ると、フィリピンパブやキャバクラ、怪しげなマッサージや18禁の店、ラブホテルもありますが、埼玉県最大の歓楽街だった名残はほとんど見られません。ましてやクルド人どころか、ケバブのお店も駅近くには見つけることができませんでした。
西川口も蕨駅近くの川口芝園団地や池袋駅北口と同様に、新興中華街になってしまったようです。
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