あちこち旅日記

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昔も今も交通の要衝である小金井:日光街道宿場巡り⑮

 今回紹介するのは、日光街道14番目の宿場・小金井宿です。現在の行政区画は栃木県下野市小金井(旧国分寺町)になります。


 「小金井」という地名は、近くに小金井と呼ばれた湧水の池があり、「旱魃のときにも枯れず、池の中から黄金が出てきた」という伝承に由来するそうです。この井から「金井村」という村名が生じ、のちに「小金井村」となったとされています。江戸時代以前からの古い宿場であり、15~16世紀には集落が形成されて、「金井宿」と呼ばれていました。


 最寄り駅は宇都宮線小金井駅になります。当駅北方には小山車両センターがあり、上野方面からの列車の約半数は当駅で折り返しています。


 小金井駅は1893年(明治26年)に開業、1966年(昭和41年)には小山車両センター(当時の名称は小山電車区)が開設されました。このため、小金井は鉄道の街としての役割も大きくなっています。駅前には蒸気機関車C57の動輪が保存展示されています。



 ちなみに、当駅以外に「小金井」が付く駅名は、武蔵小金井駅と東小金井駅、新小金井駅(以上東京都小金井市)、花小金井駅(同小平市)があります。当駅がそれらより古いため、「小金井駅」の名称を使っています。一方、自治体名は東京が小金井市・栃木が下野市となっています。


 日光街道は小金井駅を過ぎると、小金井一里塚辺りから国道4号線と合流し、旧小金井宿の町並みになります。


 1196年(建久7年)に新田義兼の開基で新田一族の祈願所として建立された慈眼寺。本尊の十一面観世音は京都の醍醐寺より請来し、厄除の観世音で知られています。

 小金井宿本陣跡(大越家)。1843年(天保14年)の日光道中宿村大概帳によれば、本陣1軒、脇本陣1軒、旅籠43軒、人口767人であったとされています。


 小金井宿本陣隣りの鎮守である金井神社。「かない」という音から「夢叶い」の神社としても知られています。平安末期から鎌倉初期の建立とみられていますが、1754年(宝暦4年)に現在地に遷座されました。
 本殿は一間社三方入母屋造という建築様式で、壁面には透彫りや丸彫りなどの立派な彫刻が施されている。屋根は栩葺きで壁面には当時の人びとの名前が刻まれており、両側には彫刻の施された脇障子が付いています。

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