あちこち旅日記

乗り物好きの旅行日記。コスパのよい贅沢な旅がモットー。飛行機、鉄道の搭乗乗車体験記やグルメ情報をご紹介します。

ビールは世界どこでもローカル主義で飲んでいます

 私は自他ともに認めるビール党です。国内外とも旅行先ではランチタイムからビールを楽しんでいます。特に、イスラム教国で夕日を浴びながら、モスクの拡声器から大音量で流れてくるアザーン(お祈りを呼びかける歌)を聴きながら飲むビールは背徳感もあり実に最高です。国内では、地球温暖化対策にもなるため車で旅行に出かけたりしない主義ですが、結果的に各地のビールを楽しめています。


 ところで、旅行先でのビールの銘柄選びでは、一つの自分なりの信念があります。それは、「地元産で、最もシェアの高いビール」を注文するというものです。例えば、米国ならば「バドワイザー」、台湾ならば「台湾ビール」、フィリピンならば「サンミゲル」一択となります。州ごとに人気銘柄が違う豪州では、行く場所によって注文する銘柄を使い分けています(例えば、クイーンズランドでは「XXXX」、メルボルンでは「VB」とか)。日本では「クラフトビール」もよいのですが、大メーカーの人気ブランドの方が好みです。


 20年ほど前にニューヨークに行った時に、レストランのウエイターとの間でこんなひと悶着がありました。例によって「バドワイザー」を注文したところ、ウエイター氏は怪訝そうな顔をして、日本人ならばなぜ「サッポロ」を注文しないのかと強く勧めてきました。その店は日本人の来客が多く、日本人のためにわざわざ最近サッポロの取り扱いを始めたとのこと。せっかく取り扱い始めたので、せひにとのことでした。


 ひょっとしたら、メーカーや代理店からリベートが出ていたのかもしれませんが、私はきっぱりと断りました。しかし、これには理由がありました。


 誤解のないように申し上げれば、「サッポロ黒ラベル」や日頃私が好きな銘柄の一つであり、「銀座ライオン」の生ビールは最高です。しかし、当時は「サッポロ」は米国でのライセンス生産ではありませんした。ビールは高温での保管や、長距離輸送による振動に弱く、品質の劣化が進むことが知られています。さらに、店頭での回転の悪いマイナーブランドや輸入ビールは品質の劣化が進みやすくなっています。米国では、なぜか輸入ビールの人気が高く、外国ビールメーカーも米国メーカーに生産委託することはせずに、わざわざカナダで生産し、輸入しているケースも多いそうです。しかし、米国人ではない私はイメージよりも味にこだわりました。


 日本でも、外国料理のお店では、輸入ビールを売り物にしているケースは珍しくありません。例えば、中華料理店ならば「青島ビール」や「台湾ビール」、韓国料理ならば「ハイト」や「CASS」、タイ料理ならば「シンハ」などです。海外旅行先ではもちろん美味しいこうしたビールも、日本に輸入されたものは品質の劣化は否めません。


 また、「バドワイザー」もかつてはキリンビールがライセンス生産を行っていましたが、現在は輸入品のみが売られています。オランダの「ハイネケン」は輸入品とライセンス生産品が混在しているようで、レストランでの注文時やスーパー等での購入時には注意しています。



 最近輸入ビールを飲んだのは、新型コロナ感染が広がった際に、仲間内での家飲みにメキシコの「コロナビール」を買ってきて、「コロナなんて飲み干してしまえ」とジョークに使った時くらいでした。


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