歌舞伎町の歓楽街の片隅にあった小さな神社と博物館
東京新宿区の歌舞伎町の職安通りから入ってすぐのところに、鬼の福授けの社として信仰を集め「撫で守り」の授与で有名な稲荷鬼王神社があります。この神社は皮膚病・その他病気平癒に御利益があるとされており、境内の三島神社に祀られている恵比寿神は新宿山ノ手七福神の一つになっています。
1831年(天保2年)、大久保村の氏神であった稲荷神と、熊野から勧請されていた鬼王権現を合祀し、稲荷鬼王神社となったとされています。
新宿区指定有形文化財(彫刻)で、江戸時代の造立とされる石造の水鉢です。しゃがんだ鬼の頭に、鬼より大きな手水鉢を乗せた姿をしています。伝承によると、毎晩この水鉢から水を浴びるような音がするため、持ち主が切りつけたところ病気や災難に見舞われ、神社に奉納したものであるそうです。
境内社の三島神社:恵比寿神として、新宿山ノ手七福神の一つに数えられています。毎年10月19・20日の大祭「恵比寿祭」では、境内にべったら漬を売る露天などが並び賑まいます。この祭りでべったら漬を買うと金運が付くといわれており、「べったら祭」とも呼ばれています。
昭和の映画ポスターが貼ってあり、「鎮守の社のまちかど博物館」の表示があります。ただし、何か「館」と呼べるようなものは見当たりませんでした(露天の館なのでしょうか)。
神社としての旧社格は低い(村社のようです)ものの、東洋一の歓楽街とされる歌舞伎町に、こんな静かな場所があるとは意外でした。
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