あちこち旅日記

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ホテルのセーフティボックスにお金を忘れた:しくじり先生の海外旅行(第1話)

 皆さんは、ホテルのセーフティボックスを利用していますか。私はあることをきっかけに使わないことにしました。それは今から15年ほど前のアルゼンチン・ブエノスアイレスでの経験です。


 この時は、中南米(メキシコ、アルゼンチン、ブラジル)への出張でした。メキシコを除いて初めての南米訪問で現地の事情がよくわからなかったので、クレジットカード、トラベラーズチェック(当時はまだ使われていました)のほか、ドルと円の現金を万が一のために持参していました。


 空港で当座のアルゼンチンペソが入手できたために、TCと現金は必要なくなったので外出時にはホテルの部屋のセーフティボックスに入れて保管しておきました。


 ブエノスアイレスには3泊し、そのあと早朝便でサンパウロに向かいましたが、サンパウロについてレアルに両替しようとしたところ、財布の中が空っぽになっていました。セーフティボックスに現金を置いたまま、早朝便だったのであわててチェックアウトしてしまったことにここで気がつきました。


 サンパウロの空港からホテルに国際電話を入れたところ、不正防止のためにメールで暗証番号を送信してほしいといわれ、責任者の方に中身を確認・確保していただくことには成功しました。しかし、どうやってそれを受け取るかが問題です。ホテルのマネージャーは「次来る時まで保管しておきますよ」と言ってくださったのですが、次はいつ行けるかわかりません(実際に以後一度も行けていません)。国際メール便で送ってもらえないか聞いたところ、真面目な方たちで「それは違法なのでできない」とのこと(確かにそうでしょうね)。仕方ないので、国際送金業者に持ち込んで、送金していただくことにしました。


 しかし、現金を持ち込んだ場合、それをそのまま送ることはできません(ここが現金の最大の弱点です)。円・ドル→ペソに換金→それを円・ドルにTTSレートで再度換金して電子送金、ということになり、8万円くらいあった金額が受領時には5万円くらいに大きく目減りしてしまいました。それでも、誠実に対応していただいたホテルのマネージャーには感謝しかありません。また、何度も金融危機に直面したアルゼンチン経済が当時は良好で、対外送金が制限される事態になっていなかったのは不幸中の幸いでした。


 結局、ブラジルでは外貨一文無しでしたが、クレカ払いかキャッシングでも全く不自由はしませんでした。


しくじり先生のレッスン
①チェックアウト時には、セーフティボックスを含めて全ての引き出しを開けたままにしておき、忘れものがないか確認する。
②円の現金は持参せず(空港から自宅への交通費だけで十分)、(紛失・盗難・不正使用での保護措置にがある)クレジットカードを複数枚持参する(支払いは原則としてカードで行う)。


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