無知による質問をして恥をかく:しくじり先生の海外旅行(第6話)
私は旅先で疑問に思ったことがあると、地元の方によく質問してしまいます。しかし、質問をするには、まったくの知識ゼロではなく、最低限度知っておかないといけないものがあると思うようになりました。ガイドさんや添乗員さんからは、結構知っていて「つまらない奴だな」と思われるかもしれませんが、以下の2つの失敗が私をそうさせました。
一つ目は、出張で行ったアイルランドの首都・ダブリンでのことでした。この時はロンドン支店から日本人スタッフが同伴してくれてダブリンの顧客を訪問していました。全ての顧客訪問を終え、空港に向かうタクシーの中でのことです。ふと、街の看板が全て英語表記で、アイルランド語の表記が全く見られないことに気がつきました。私は同僚に、「なぜだろう」と聞いてみたのですが、彼もわからず、タクシーの運転手さんに聞いてしまいました。
すると、運転手さんの態度が急に険しくなり、「おまえら何人だ」と聞かれました。「日本人だ」と言ったら、運転手さんは「じゃあ仕方ないか」という感じで、懇切丁寧にこの国がイングランドに征服され、自国語の使用を禁止され、同化を強いられてきた歴史を説明してくれました。自分の不勉強が本当に恥ずかしくなりました。
次は、インドネシアのバリ島に観光に行った時のことです。ホテルの車をチャーターし、デンパサールの市内まで繰り出しました。すると、派手な飾りものをつけた行列が目に入りました。私は運転手さんに「今日は何のお祭り?」と聞いてしまいました。運転手さんは「これはお葬式の行列だよ。誰かが亡くなった」としんみりと説明してくれました。そこで一切の会話が途切れました。
しくじり先生のレッスン
観光であれ出張であれ、その国の歴史や文化については最低限の知識はつけていきましょう。
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