あちこち旅日記

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ワラビスタンの治安悪化の背景:クルド人を食い物にしている日本人

 これまで何度か埼玉県蕨市から川口にかけて広がるクルド人居住地域の実態について報告してきました(以下にリンクをつけています)。特に気になるのことに、この地域で暴動や犯罪が増加し、地価の下落といった問題が生じていることがあります。こうなってくると、外国人=犯罪が多い、という心象を与え、外国人ヘイトにつながるのではと心配しています。


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 でも本当のところはどうなのでしょうか。日本の犯罪検挙数に対する外国人刑法犯(出入国管理法違反等の特別犯は除外しています)の割合は5.2%となっています。日本の総人口に占める外国人の割合(2.2%)を上回っていますが、著しく外国人の犯罪が多いというほどではありません(しかも外国人犯罪率は低下傾向です)。


 外国人が増加することで、本当に治安が悪化するのか、欧米の例を見ると、外国人就労の増加→職を奪われた若年失業者の増加→失業者が犯罪に走り治安が悪化するという傾向が見られます。外国人=犯罪を起こすモラルのない方たち、ではなく、人手不足のために安易に外国人を受け入れることで様々な問題が起こっていることが全ての根源にあるのではと思われます。


 クルド人の不法就労や、犯罪については多くのメディアが難民問題に関して報道を避ける中で、産経だけが勇気をもって取材・報道しています。こうした報道をつなぎ合わせると、これまで見えてこなかった問題の根源が見えてきます。





 ワラビスタンに住むクルド人の多くは、解体業などで低賃金で働いていると言われています。難民申請を却下され、再申請中のクルド人たちは本来就労できないにも関わらず、不法就労であっても、生活費を工面しなければいけないためです。


 その一つが、最低賃金以下の待遇での不法就労です。また、何等かの在留資格を取得していたとしても、いわゆる「一人親方」として扱われ、最低賃金以下の待遇で契約させれているケースも絶えません。


 また、こうしたクルド人の賃金たたきも、いろいろな弊害をもたらしていることも忘れてはいけません。彼らは、「日本人がやりたがらないことをやっている」といいますが、外国人が働くことで、低賃金が定着してしまい、なり手がいなくなってしまっています。これは、介護士や看護師にも同様なことがいえると思います。


 海外でも人手不足を外国人労働力で賄おうとして国で、いろいろな弊害が表面化しています。例えば、中東のアラブ産油国です。アラブ産油国は、政府部門や外資系金融機関では現地人が高給で雇用される一方で、建設業の労働者や、メイドなどは外国人を低賃金で雇用し、アラブ人は高い生活水準を維持してきました。このほか、民間の多くの分野では外国人が活躍しています(小売店やホテルなどのサービス業は大半が外国人です)。


 一方、脱石油依存が必要となってきた今、民間企業の雇用拡大が期待されるようになってきています。しかし、アラブ人たちはこうした民間企業への就職を望まず、また企業も同じ賃金なら良く働く外国人を採用するようになっており、人手不足にもかかわらず若年層の失業率が高水準になってきています。


 また、欧州では少子化による人手不足解消のために、移民を受け入れており、難民の受け入れにも積極的です。一方で、若年層の失業率が高止まりしてしまい、晩婚化が進行。少子化を一層悪化させています。また、若年層の失業率の上昇のために、犯罪も増加。治安が急速に悪化しています。


 ワラビスタンの治安悪化の背景も、不法行為を助長するとともに、「助け合い」のために集団で行動していることで日本人住民との対立を生んだことが原因と思われます。それを引き起こしたのは。偽装難民の申請を繰り返させる二セ支援団体や悪徳弁護士たち、そしてクルド人を食い物にしているクルド人の同胞たちではないかという思いを強くしました。


 人手不足でも低賃金で外国人が雇用することで、本来は生き延びられないはずの産業や企業が存続しています。現実に我々日本人が安い料金で介護や医療サービス、外食チェーン店が利用できるのも、こうした外国人労働者の犠牲の上で成り立っているわけです。こうした点に目をつぶり、社会保障費の引上げに反対しながら同時に「格差是正」を声高に叫ぶ人たちは、もはや偽善者にしか思えません。


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